はじめに
今回は、男性向けボイスサンプル原稿集 第2弾をお届けします。
前回は中学生・高校生や異世界系主人公など、いわゆる“少年・青年キャラ”を中心にご紹介しました。

今回はさらに幅を広げて、先輩・おじさん・壮年キャラと年齢層低めの少年に焦点を当てています。
- 少年の無邪気さや純粋さを表現する演技
- 落ち着いた先輩や兄貴分、あるいはおじさん世代ならではの渋み
どちらも大きく異なる演技スタイルが求められます。オーディションや自己PRで「こんな役までできるんだ」と思わせるためにも、複数パターンをぜひ押さえてみてください。
壮年&おじさん・先輩枠【全20パターン】
物語に深みを与える“お兄さん・先輩”や“上司・指導者”などは、包容力や落ち着きがポイントになります。
低めの声やゆったりとしたテンポ、説得力のある語り口などを意識して、実在感のある大人の男性を表現してみましょう。
【1】優しく諭す
「そんなに落ち込むなって……失敗したなら、次に成功すればいいだけだろ。
俺だって何回も転んでるけど、立ち上がることができれば、それは終わりじゃないさ。」
【2】真面目なアドバイス
「人に頼ることは、決して弱いことじゃないぞ。
辛いときほど、仲間の力を借りていい。
ひとりで抱え込むより、はるかに楽になるからな。」
【3】優しく励ます
「いいか、君がやってきた努力は、ちゃんと目に見えないところで芽を出してる。
焦らないで大丈夫。自分のペースで、一歩ずつ進めば必ず結果はついてくるさ。」
【4】あたたかい笑みを浮かべて
「おいおい……そんな暗い顔すんな。
ここは俺に任せて、しっかり休んどけって。
明日になったらまた一緒に頑張ろうぜ。それが俺たちの約束だろ?」
【5】兄貴らしい茶化し
「やけにムキになってるな……かわいいやつだな。
でも、その真っ直ぐさは嫌いじゃない。おまえはそのまま突き進めばいいんだよ。」
【6】仕事の厳しさを説く
「簡単に成功なんかしやしない。
だが、その悔しさをバネにしてこそ、人は成長するもんだ。
いいか、仕事ってのはな、最後まで諦めない奴が一番強いんだよ。」
【7】失敗をフォローする
「ミスした? それなら次に活かせばいい。
大事なのは、同じ轍を踏まないことだ。
俺も昔は散々やらかしてきた。だから、おまえの苦労は痛いほどわかるよ。」
【8】若手を熱く鼓舞
「そろそろ本気出してみろ。おまえのその力、まだ眠らせておくには惜しいぞ。
覚悟があるなら、とことん付き合ってやる。さぁ、思い切ってやってみろ!」
【9】相談に乗るシーン
「なんだ、まだ迷ってるのか? 人間、迷うこと自体は悪いことじゃない。
でも、結論が出たら腹をくくれ。あとは自分を信じて突き進むだけだ。」
【10】昔を懐かしむ独白
「俺も若い頃はむちゃくちゃやってな……あの頃は、怖いもの知らずだったからな。
それでも、あの経験があるからこそ今の俺がある。
人生、無駄なことなんてひとつもないさ。」
【11】包容力のある父親
「大丈夫だ……お前ならきっと乗り越えられる。
父さんはずっと応援してるから、安心して行っておいで。」
【12】厳格で頼れる上司
「部下のミスをフォローするのも仕事のうちだ……
次に同じ過ちを繰り返さないよう、原因を分析して再発防止策を立てろ。
ふふ、それができるなら、お前はまだまだ伸びるはずだ。」
【13】昔気質の職人
「道具は大切に扱え……手入れを怠れば、使い手に牙をむく。
腕がいいだけじゃダメなんだよ。道具と真剣に向き合う……それこそが、本物の職人の心意気ってやつさ。」
【14】紳士的な中年男性
「ご機嫌いかがですかな……よろしければ、少しお話でも。
私も若い頃は血気盛んでね……失敗も数えきれないほどやらかしたものです。
今となっては、それもいい思い出なんですけどね。」
【15】ちょっと口うるさいおじさん
「おいおい……そんな姿勢で仕事してたら、腰をやられちまうぞ?
ほら、背筋をピンと伸ばして……どうせやるなら、カッコよくこなしてみせな!
それが大人ってもんだろ?」
【16】人情深い商店街の大将
「毎度あり! おっちゃんの店に来てくれて、ありがとなぁ。
今日はちょっとサービスしとくよ。お前さんのその笑顔を見ると、おまけしたくなるんだ……へへ、これが助け合いってやつさ。」
【17】渋くて物静かな中年
「……人生ってのは、不思議なもんだな。思い通りにいかないことのほうが、ずっと多い。
でも、歩みを止めちまったら、そこで終わりだ……ゆっくりでも前へ進む。それが、生きるってことかもしれないな。」
【18】成功を掴んだビジネスマン
「私は若い頃から負けず嫌いでね……必死で走り続けてきたんだ。
成功の裏には、いつだって失敗の山がある。
しかし、それを乗り越えてこそ、本当の勝利があると私は思うよ。」
【19】軍人や警察あがりの熱血漢
「目の前の困っている人を、見過ごすわけにはいかん……それが俺の性分なんでな。
守るべきものがあるからこそ、人は強くなれる……お前も大事なものは大切にするんだぞ。失ってからじゃ遅いんだから。」
【20】旅好きの放浪者
「旅ってのは、いいもんだぞ……昨日まで知らなかった景色や人に出会える。
そして、その出会いが人生を豊かにしてくれるんだ。何があるか分からない……だからこそ、面白いんじゃないか。」
まとめ:壮年&おじさん・先輩枠
人生経験豊富なキャラクターを演じるには、説得力や余裕を声に宿らせるのがポイントです。声の高さだけでなく、ゆったりした間の取り方や表情を意識すると、より“渋み”や“大人の魅力”が演出できますよ。
少年枠【全8パターン】
少年役の特徴は、無邪気さ、素直さがベースになりやすいことです。
女性声優が少年を演じるケースも多いですが、男性声優でもやんちゃな男の子や素直で純真な少年を表現する機会は意外とあります。
声を少し高めにして、子供らしい抑揚を心がけてみてください。
【1】無邪気な弟キャラ
「うわぁ……すごいよ、兄ちゃん! こんなに広い場所、初めて見たよ。
ねぇねぇ、あそこに行ってみようよ!」
【2】少年漫画の元気主人公
「絶対に諦めない……どんなに苦しくたって、オレがやるって決めたんだ!
だから、見ててくれよ!」
【3】ちょっと生意気な小学生
「はぁ? そんなの僕にだってできるよ。ほら、さっさとやっちゃおうよ。
面倒くさいのはキライなんだ。」
【4】素直で純真な男の子
「うわぁ……この石、光が当たるとキラキラ輝いて見える! 何だか宝石みたいだね。」
【5】いたずら好きな弟キャラ
「えへへ、ゴメンゴメン。そんなに怒らないでよ……ちょっとからかっただけだってば。」
【6】初々しい新人部員
「先輩……僕、やっぱり緊張してます。でも、練習の成果を全部出し切るつもりで頑張ります!」
【7】家族想いで泣き虫な子
「お父さん……まだ帰ってこない。
どうしたんだろう、なんかあったのかなあ。父さん、どうか無事でいて。」
【8】秘めた才能を持つ少年
「みんな僕のことなんて気にしないけど……それでいいんだ。だって、本気を出すのは最後の最後だけだから。」
まとめ:少年枠
少年役では、無邪気な表情を意識するのがコツです。
言葉遣いを少し雑にしたり、語尾を伸ばし気味にするだけでも子供らしさがぐっと高まります。
場面や設定に合わせて、テンポやリズムを変えてみましょう。
終わりに
いかがでしたでしょうか。今回の【男性向けボイスサンプル原稿集 パート2】では、少年枠と壮年・おじさん・先輩枠を中心にご紹介しました。大人の男性キャラは、渋みや説得力が要となり、少年キャラは素直でピュアなエネルギーが求められますよね。
- 自分に合った声質を見つけて強みを活かすもよし
- あえて得意外のキャラに挑戦して演技の幅を広げるもよし
さまざまな台詞を試してみて、オーディション対策や自己PR資料の充実につなげてください。あなたの声優活動を、心から応援しています!
次回はまた別のテーマでボイスサンプルをまとめる予定です。お楽しみに!