こんにちは、元声優志望で現在は外資系コンサルタントとして働いているKotonoです。
前回までの記事では、自己PRの戦略やオーディションでの話し方など、“自己のアピール”を中心に解説してきました。
いわばプラス(加点)の要素の見つけ方やアピールの方法です。
今回は、声優オーディションで「意外と見られている所作やマナー」に焦点を当ててお話しします。
これは、評価の場においてマイナス(減点)されないためにやっておいた方がよいことです。
オーディションでは演技や声が最重要なのは間違いありませんが、実は審査員やスタッフは、あなたの動きや態度、基本的なマナーもしっかりチェックしているものです。
そこで「え、こんなところまで見られているの?」と驚くようなポイントを整理してみました。
ちょっとした振る舞いが合否の分かれ目になることもありますよ。
この記事を読むと
- 声優オーディションで見落としがちな所作やマナーがわかる
- スタッフや審査員が気にしている意外なポイントに気づける
- 合否に影響する可能性がある態度・行動を改善するヒントを得られる
こんな方におすすめ
- 初めてオーディションを受ける方
- 演技力や声だけでなく、総合的な印象を良くしたい方
- 「緊張しやすくて、動きや挨拶がおろそかになりがち」という方
それでは早速、本題を見ていきましょう!
Point1:挨拶やお辞儀の仕方で第一印象が決まる
オーディション会場に入る瞬間から、既にチェックは始まっています。
今回は、審査員が中にすでにいて、受験者(みなさん)が入室するパターンを想定しています。
- ドアをノックして入室:ドアは3回軽くノックし、入室許可が出たら「失礼いたします」と入室します。ドアが開いている場合は、「失礼いたします」の挨拶だけで入室してください。
- ドアの閉め方:後ろ手で閉めるのはNG。ドアの方を向いて閉めます。集団面接であれば、ドアは最後に入室する人が閉めます。
- 入室時の挨拶:「よろしくお願いします」と元気よく言えていますか? 小声でボソボソ話すのはNGです。
- お辞儀の角度:深々とやりすぎる必要はありませんが、相手への敬意が伝わるように礼儀正しく行いましょう。30度の角度でお辞儀がベストです。
なぜ大事なのか
声優は現場スタッフや共演者とチームで仕事をします。挨拶ひとつとってもコミュニケーションの基本を見られているのです。
気持ちの良い挨拶ができる人は、それだけで「一緒に仕事をしたい」と思ってもらいやすくなります。
また、人間は第一印象で8割が決まるとも言われています。
所作や立ち居振る舞いを甘く見ていると痛い目をみることになるかもしれません。
要約
挨拶やお辞儀は、あなたのコミュニケーション力を象徴する場面。
第一印象を大切にしましょう。
Point2:姿勢や立ち居振る舞いは想像以上にチェックされている
演技に集中するあまり、「姿勢」や「立ち方」に無頓着になっていませんか?
- 背筋を伸ばす:猫背は自信がなさそうに見えます。
- 手足の動き:落ち着きがない動きをしていると、緊張している印象が強まります。
審査員の心理
声優と言えど、キャラクターの立ち姿や動きが必要とされる現場もあります。
舞台に出たり、舞台挨拶やイベントで観客の前に立ったりする機会も増えていますよね。
立ち居振る舞いが洗練されていると、イベント出演などにも安心してキャスティングできる……と考える制作側も多いのです。
要約
背筋を伸ばし、余計な動きを控えるだけで“プロ意識のある印象”を与えられます。
Point3:マナーや礼儀が身についているか
大声で挨拶すれば良いというわけではなく、基本的な社会人マナーや礼儀正しさも大切です。
- 名刺の受け取り方(もし交換する場面があれば)
- 控室での待機態度:周囲への気遣いができていますか?緊張しているのは誰しも同じですが、他者に当たり散らしたり、控室を汚く使うなどは減点要素です。
- 指示を受けたときの返事:「はい」「かしこまりました」など、聞こえる声で返事をしましょう。
もし聞き取れなかったら正直に「申し訳ございません。緊張しておりお話を聞き逃してしまいまた。もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」などと伝えてください。 - 敬語が使えるか:相手のことを敬う尊敬語、自分がへりくだる謙譲語、ちゃんと使えていますか?間違った敬語はたいそう気になるものです。
実際の現場では…
声優は、ディレクターやミキサー、プロデューサーなど多くのスタッフと協力して作品を作ります。
挨拶や指示への返事が曖昧だと、収録現場でのスムーズな進行を妨げる可能性があります。
オーディションの時点で「この人と仕事がしやすいか」を見極めているケースが多いのです。
要約
一緒に仕事をする以上、社会的なマナーや礼儀がないと現場でトラブルになる可能性があります。審査員はそこも確認しています。
Point4:時間厳守と準備への意識
1.集合時間に遅れない
これは言うまでもありませんが、オーディション当日に遅刻すると印象が悪いだけでなく、参加すらできなくなる場合もあります。
余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
2.必要書類や持ち物のチェック
履歴書やボイスサンプルの音源、筆記用具など、忘れ物をするだけで「準備不足の人」という評価をされがちです。
事前に必ず確認しておきましょう。
提出書類の形式が合っているかなども事前によく確認することが肝要です。
3.身だしなみ
私服指定の場合でも、“TPOをわきまえた服装”が基本。過度にカジュアルすぎたり、逆に派手すぎる格好は避けましょう。髪型やメイクも清潔感を意識してください。
要約
遅刻や持ち物不足は「本人の意識レベル」を疑われる大きな要因。
身だしなみを整えるのもプロとしてのマナーです。
Point5:オーディション当日の緊張をほぐすコツ
所作やマナーを意識していても、緊張しすぎて普段の自分を出せないことがあります。
- 早めに会場入りして環境に慣れておく
- 深呼吸やストレッチで体のこわばりをほぐす
- 軽い発声練習で声を出しておくと、挨拶もスムーズ
心構え
あれこれ完璧にしようと思うと余計にプレッシャーがかかるので、「挨拶だけはしっかりしよう」「姿勢だけは意識しよう」というように、優先度をつけておくのも良い方法です。少しの心がけで所作やマナーに差が出ますよ。
要約
緊張で固くなりすぎないように、心と体を温めておくと所作や表情にも余裕が生まれます。
まとめ:声優オーディションは“演技力+α”が評価される
- 挨拶や姿勢など、ちょっとした所作からプロ意識やコミュニケーション力が伝わる
- 社会的マナーを押さえているかどうかで、“一緒に仕事をしたい人”かを見極められる
- 時間厳守や身だしなみ、準備は基本中の基本だが、できていない人は意外と多い
声優オーディションでは、演技や声の質が最も重要な評価対象ですが、それだけでは合否は決まりません。
プロの世界では「チームで仕事ができる人材か」が見られており、その判断材料の一つが所作やマナーなのです。
ちょっとした立ち振る舞いを意識するだけで、オーディションの印象はガラッと変わります。
せっかくの実力をマナー不足で損なわないようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか。
演技力と声だけが勝負だと思われがちな声優オーディションですが、スタッフや審査員の目は意外なほど多角的にあなたを見ています。
「所作やマナーなんて当たり前だよ」と思う方も多いでしょうが、実際にはうまくできずに減点されてしまうケースが少なくありません。
ぜひ今回の記事を参考にして、オーディション当日の振る舞いをもう一度見直してみてくださいね。応援しています!