【SWOT分析からアクションへ】TOWSマトリクスで戦略的に声優活動を進めよう

こんにちは、元声優志望で現在は外資系コンサルタントとして働いているKotonoです。

前回は、SWOT分析を使って自分の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を整理する方法をお伝えしました。

  • 何となくイメージしていた自分の特徴や、業界の動向が“可視化”できたのではないでしょうか?

しかし、分析結果を単に眺めるだけでは、これからの声優活動をどう進めればいいかはまだ曖昧ですよね。
そこで今回は、SWOT分析をさらに一歩進めて具体的な行動計画(アクションプラン)を立てる方法をご紹介します。
キーワードは「TOWSマトリクス」
。このフレームワークを使えば、SWOTで得た情報を「やるべきこと」に落とし込むことが可能です!


1. TOWSマトリクスとは?

1-1. SWOT分析の次のステップ

SWOT分析は「自分や外部環境を把握するフレームワーク」。

  • S(Strengths) 強み
  • W(Weaknesses) 弱み
  • O(Opportunities) 機会
  • T(Threats) 脅威

これで現状の要素を洗い出したら、今度は**「それらをどう活用・克服し、行動すべきか」が気になるところ。
ここで活躍するのが
「TOWSマトリクス」です。具体的には、SWOTの要素を下記のような組み合わせで考察します。

  • O×S:強みを活かして機会をつかむ
  • O×W:弱みを克服しながら機会を取りにいく
  • T×S:強みで脅威に対抗・差別化
  • T×W:弱みと脅威が重なる部分を最小にする工夫

1-2. 声優活動での例

前回のSWOT分析で、「メインヒロイン系の声に定評がある(S)」「SNS発信が苦手(W)」「VTuberや配信プラットフォーム拡大(O)」「競合が増えている(T)」といった要素が挙がっていたとします。
これをTOWSマトリクスで組み合わせると、「どんなアクションを取るべきか」が明確になっていくわけです。


2. TOWSマトリクスの使い方:声優活動の具体例

それでは、実際にO×S、O×W、T×S、T×Wごとにどんな戦略が生まれるか、サンプルを見ていきましょう。

2-1. O×S(機会 × 強み)

“強み”を活かして“機会”をガッチリつかむ戦略

  • 例)「声域が広い(S)」 × 「VTuberが急増(O)」
    → 「VTuber事務所や関連企業にアプローチし、ボイス提供やボイスドラマ企画で売り込む」
    → 「YouTube上で“いろんなキャラを一人で演じる”動画を投稿し、VTuber関係者の目に留まるように」

ポイント:自分の強みが**“新しい市場の需要”**とマッチすると、爆発的にチャンスが広がります。

2-2. O×W(機会 × 弱み)

弱みを克服しながら、機会をものにする戦略

  • 例)「SNS発信が苦手(W)」 × 「新設プロダクションが人材募集(O)」
    → 「SNSでのアピールに頼らず、“リアルなオーディションや事務所説明会”を狙う」
    → 「配信やSNSが必須なプロダクションは避け、新設事務所で人材育成に力を入れているところを狙う」

ポイント:弱みを“今すぐ解消”できなくても、環境を選んで補う方法があります。必要なら後から補強していけばOK。

2-3. T×S(脅威 × 強み)

脅威に対して強みを武器に対抗・差別化する戦略

  • 例)「競合が多い(T)」 × 「メインヒロイン系の声が得意(S)」
    → 「得意ジャンル(少女漫画系、ラブコメ系)のオーディションに集中し、“絶対負けないキャラ”を打ち出す」
    → 「どうしても競争率が高いなら、ヒロイン役×○○(例えば歌唱やダンス要素)が必要な役を狙って差別化」

ポイント:脅威が大きいほど、“自分だけの武器”が重要に。多様なジャンルで闇雲に挑むより、特化した強みを活かすのも手です。

2-4. T×W(脅威 × 弱み)

弱みと脅威の重なりを最小限にする戦略

  • 例)「SNS運用苦手(W)」 × 「SNSフォロワー数がモノを言う時代(T)」
    → 「SNSを頑張らない選択肢はあるのか?」を考え、イベント出演や直オーディションなど、別ルートを強化
    → 「どうしてもSNSが必要なら、運用を学ぶ講座を受ける・コラボ企画で相互PRする」など、初期ハードルを下げる工夫

ポイント:脅威を完全に消せない場合は、“避ける・補う・学ぶ”など別角度で対処。自分のリソースを考慮し、最小限に抑える作戦を立てましょう。


3. 具体的アクションプランを立てるコツ

3-1. SMARTの法則を使う

TOWSマトリクスで「やるべき方向性」が見えたら、実際に行動するための**“SMARTの法則”**を活用しましょう。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連性)
  • Time-bound(期限)

たとえばT×Wの対策として「SNS運用を学ぶ」に決めたら、

  • 具体的(S):週1回のSNS講座に参加し、1週間に2回は投稿する
  • 測定可能(M):フォロワーを月に+50人増やす目標
  • 達成可能(A):ブログや配信で活動を週1回 → 無理のない頻度
  • 関連性(R):声優活動に直結する内容を発信(ボイスサンプル、収録風景など)
  • 期限(T):3カ月後までにフォロワー数を○○人に

3-2. スモールステップで挫折しない

  • 大きな目標:半年後のオーディションで合格ラインを目指す
  • 小さな目標:毎日30分の発声練習、週1回の録音チェックなど

大きな夢を抱きつつも、日々の行動は“小さく区切る”ことで、無理なく継続できます。

3-3. 定期的に見直し・軌道修正

声優業界や自分のスキルは常に変化します。

  • 1~3か月に一度はTOWSマトリクスを見直し
  • SWOTの項目に変化がないかチェック
  • 目標を達成したら新しいチャレンジを設定
    こうしたアップデートをすることで、計画が“その場限り”で終わらず、成長を続けられます。

4. 実行時に気をつけたいポイント

  1. 情報収集はこまめに
    • 新オーディション情報やプロダクションの動向を常にウォッチ
    • SNSや業界ニュースで“機会”や“脅威”が変わっていないかを確認
  2. 周囲の意見を取り入れる
    • 自分の強みや弱みは主観だけでは見えにくい
    • 友人、講師、先輩声優などからフィードバックをもらいながらアップデート
  3. 無理しすぎない
    • 全部一気に改善しようとすると、逆にパンクしてしまう
    • 優先順位をつけ、最も影響度の高い課題から取り組む

5. まとめ:TOWSマトリクスで道筋を“行動”に変える

SWOT分析だけで終わらせず、

  • TOWSマトリクスでアクションプランを導き出す
  • SMARTの法則で行動を明確化・期限設定
  • 定期的な見直しで軌道修正

この流れこそが、外資コンサル流の「分析から実践」をスムーズに繋げる秘訣です。

声優としての成功は、「やみくもな努力」ではなく、「効果的な努力」が鍵になります。自分の強みを最大限活かし、弱みをうまく補いながら、今のチャンスを取りにいく――そのためにTOWSマトリクスは強力なサポーターとなるはず。ぜひ試してみてください!

以上、元声優志望・現外資コンサルタントのKotonoがお届けしました。


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