こんにちは。元・声優の卵&現・外資系コンサルタントの管理人Kotonoです。
前回(第2回)までに、声優業界の現実や競争の厳しさについてお伝えしました。
では、そんな厳しい世界だと分かっていても「なぜあなたは声優になりたいのか?」── 今回はここに深く切り込みます。
1. 声優になりたい理由と深堀りポイント
いざ、自分がなんで声優になりたいと思ったか、を一緒に考えていきましょう!
紙やペン、もしくはPCなんかでもいいので、文字を書いてそれを客観視できるようにしておくと良いです。
お手伝いのために、よくある声優になりたい理由を書いてみました。
また、ここでは、「どう深掘りすればいいのか?」を併せて紹介します。
厳しいことも言っているので、気分が悪くなってしまったら引き返しても良いです。
1-1. アニメやキャラに救われたから
よくある声優志望理由
「学生時代、いじめられたり落ち込んだりしたときにアニメのキャラクターが支えてくれた。私も誰かの心を救う存在になりたい」
深掘り例
- 「なぜ“声優”として救いたいのか?」
- 脚本を書く、漫画を描く、イラストで表現する…など作品を生み出す方法は他にもある
- 役を演じることに魅力を感じるのか、作品自体を作りたいのかを整理してみる
反例・追加視点
- もし「世界観を含めて作品を作りたい」なら、アニメ制作会社に入るという選択肢もある
- 原作者や脚本家を目指す道も考えられるし、企画サイドで携わる方法だってある
- 声優という形でなくても「人を救う」道はたくさんあると心得ておこう
1-2. 人前で顔を出すのが苦手、でも演技はしたい
よくある声優志望理由
「舞台俳優やアイドルのように顔出しは避けたい(顔に自信がない)。でも演技で誰かを感動させたい」
深掘り例
- 「本当に顔出しなしで活動できる?」
- 近年は声優でもイベントやPR活動で顔を出すケースが多い
- それを拒否するなら、新人として売り込まれるハードルが高くなる可能性はある
- 「実際に顔をほぼ出さず活躍している声優さんはいる?」
- 特殊な立ち位置の方もいるが、それは実力と実績があるからこそ
- 新人が同じ道を行くには困難を伴う
- 「声優に美醜は不必要?」
- 事務所から宣材写真や身長・体重が提供される以上、顔が判断基準になりうる。
- 体型や顔の美醜が、世間一般から言って「見られない」レベルの人は、正直に言ってほぼいない、最低限の清潔感は誰しもにある
反例・追加視点
- 声を使った仕事でも、Vtuberやラジオ配信などは顔出しのハードルを下げられるかもしれない
- あるいはナレーション特化の道で勝負するのもアリ。ただし“楽”というわけではないし、実績と営業力が必要
- 自分の「推し」や「好きな声優」で、不細工すぎる!って人はいるだろうか……?目指す方向性によっては、顔出しかつある程度の容姿が必要
- 「顔出しNGだけど芝居がしたいから声優を選ぶ」は安易かもしれない。やりたい表現とのバランスを考えよう
1-3. 有名声優に憧れて、一緒に仕事がしたい
よくある声優志望理由
「あの人気声優と同じ現場で演技したい」「いつか共演したい!」
深掘り例
- 「共演という夢を叶えるには声優しかない?」
- アニメやゲームは多数のスタッフが関わる
- 制作会社、キャスティングサイド、広告代理店など別の立場で関われる可能性も
- 「一か八か声優目指して長い下積み→チャンスを得る」ルートと、「制作サイドで仕事をする」ルート、どちらが近道?
反例・追加視点
- お金を出してイベントや企画を立ち上げ、好きな声優を呼ぶという発想だってゼロではない
- 声優という形だけにこだわらなくても、「推しと仕事をしたい」という夢は実現できるかもしれない
1-4. 「声がいい」とよく褒められる
よくある声優志望理由
「友達から『声がいいね』とよく言われる。だから声優を目指してみようかなと」
深掘り例
- 「声がいい」というのは武器だが、それだけで通用する?
- 実際にプロとして活躍する声優は、声+演技+努力+その他スキルを併せ持った人が多い
- ただの“いい声”では差別化しにくい現実がある
- 「なぜ“演技”までやりたいのか?」
- ナレーションなど、演技要素が少ない分野に絞る手もあるが、それで満足か?
反例・追加視点
- 声そのものを生かす仕事は他にもある(ナレーター、ラジオDJ、司会、Vtuber、YouTuber等)
- 声が武器なら、プラスアルファの演技力やスキルを身につけることで本領発揮できる
- 「自分の声は商品価値になる」と自覚しているなら、ブレない戦略を練りたい(詳細は次回以降に解説予定)
3. 次回につなげるポイント
- 声優になりたい理由を一度棚卸し
- 「なぜ声優か?」に対する自分なりの答えを用意しておく
- ”声優”になりたいという答えが由来でも問題なし!大事なのは、自分がどうなりたいのか?を知ることです。
4. まとめ
声優への道は決して楽なものではありません。だからこそ、「なぜ声優なのか?」を今一度クリアにしておく必要があります。
もし「他の道でもいいかも?」と思うなら、それはあなたが成長するサイン。
逆に、反例を考えても「やっぱり声優しかない!」と燃え上がるなら、次回以降のステップがより実りあるものになるでしょう。
次回(第4回)は「自分史」を使って、あなたの過去や原点を整理する方法をご紹介します。今回の深掘りを踏まえ、さらに一歩進んだ自己分析へ進みましょう。