こんにちは、元・声優の卵&現・外資系コンサルタントの管理人Kotonoです。
前回(第3回)では「なぜ声優になりたいのか?」を改めて考えてもらいました。
今回は、自分史という方法を使って、あなたの“過去の経験”から「声優への想い」のルーツを探るステップを解説します。
1. 自分史とは?
- 生まれてから今までの出来事や大切な思い出を、時系列で振り返るメソッド
- 就活などでもよく使われます、声優を含む芸能関連の志望でも自分の軸を見極めるのに有効
2. なぜ自分史が大切なのか?
2-1. “声優になりたい”と思った原点が見える
- 自分が本当に大切にしている価値観や、熱中したきっかけが見えやすい
- 声優になりたい理由が表面的な憧れだけなのか、過去の具体的な経験に根ざしているのかを確認できる
- “実は他の道のほうが合っている?”と気づける可能性もある
2-2.今後の演技に役に立つ!
- 自分が今まで何に感動し、何に落ち込み、その時にどんなことを感じたかを言語化してまとめることによって言語化され演技の引き出しになる
(たとえ異世界だろうと、人間が書いている以上「感情」や「思い」は、人間に根ざしている!) - 自らを知ることで他人の心を想像することができるようになる
おまけ:コンサル視点で見ると
自分史を作成するのは、経営者育成の観点から使う手法でもあります。
自分のルーツを見つめ直すことで、自分が何が好きか、強みは何かをただ言葉でアピールするよりも色濃く伝えることができるからです。
また、会社を「人」と見立てた時、社史をたどることも往々にしてあります。それは、根本的な目的や課題感がおのずと浮き上がってくるからです。
つまり、過去を整理すると、現在の課題や本来の目的が明確になるので、声優を目指す場合にも有効というわけです。
3. 自分史の作り方
STEP1:時系列をざっくり区切る
- 幼少期→小中高→大学・社会人…と大きな区切りを設定
- 自分の今までにあった出来事を振り返り、モチベーションが上がったとき、下がったときをグラフ化する
- 自分の中で心が動いた経験(ポジティブ・ネガティブ両面)を書く
- 楽しかった遊び、恋愛、部活への情熱や失敗、仲間との思い出、感動したアニメ…など、印象に残る出来事をまとめる
STEP2:印象的なエピソードや感情を書き出す
- いじめや挫折の経験 → 何に救われたのか?
- アニメやゲームにハマったきっかけ → どんな作品?どう感じた?
- 学校の行事、部活動、友人との思い出 → そこに“声”や“表現”に関する発見は?
STEP3:声優への想いと結びつける
- 「この体験があったから、私は声優を目指したんだな……」と繋がる部分を探す
- その際、「声優以外の道もあるんじゃない?」という視点を忘れずに。
- 「やっぱり演じることで人を励ましたい」なら声優かもしれないし、「物語そのものを作りたい」なら原作者や脚本家を検討するきっかけになる
下記は書き進めている途中の「自分史」です。
幼少期は人見知りだが、漫画の影響でスポーツに目覚めた女の子Aさんをペルソナとして書いてみました。
青が印象的なエピソード、黄色が声優になりたいと思うものと繋がるものとして書き出しています。
どんどん思うままに描いてみましょう!!モチベーションの曲線も何度直したっていいです!
ここは、誰に見せるわけでもないので、思い切って書いてみましょう。
自分はどんなことに心が動くのか、どんなことが好きなのかいっぱい出せるといいですね!

実際に書いてみたら?
- 自己理解が深まる
- 小さい頃のヒーローへの憧れが、実は今のモチベーションにつながっているなどの気づき
- 声優を目指す強い理由、または実は別の道の可能性が見えてくる
- 自分史はどんな進路でも応用できる基盤。あとからプロフィールを書くときにも役立ちます
もし、もっと自己理解を進めたいな〜という場合は、この書籍&資質診断ツールを使用してみてください。これは、内面的な強みを明確にします。個人の内面をデータで明らかにすることが主眼です。
4. まとめ・次回予告
自分史を作るのは意外とエネルギーが必要ですが、「声優になりたい!」という思いの原点を知るうえで非常に有効です。
もし書くうちに「違う職業のほうが合いそう?」と思っても大丈夫。逆に、それでも「やっぱり声優しかない」と強く感じられたなら、次の記事で紹介するWill・Can・Mustを使った自己分析が一層活きてきます。
第5回では、「Will・Can・Must」を使った具体的な自己分析フレームワークを解説予定です。
- Will(何をやりたい?)
- Can(自分には何ができる?)
- Must(やるべきことは?)
自分史で見つけた「声優へのルーツ」を踏まえて、より明確なロードマップを一緒に描いていきましょう!