こんにちは、Kotonoです。
今回はディズニー初の長編アニメーション作品『白雪姫』を、改めて観なおした感想をゆるっと書いていこうと思います。
子どもの頃は「6大プリンセス(白雪姫・シンデレラ・オーロラ姫・アリエル・ベル・ジャスミン)」の中で、白雪姫はあんまり可愛くないからという身も蓋もない理由で、ぶっちゃけ個人的にはそこまで好きではなかった作品でした。
でも、いざ大人になって観返してみると、意外な一面が見えてきて……結果的に「この子、強いじゃん?」と好感度が急上昇しちゃいました。
■ 作品データ:世界初の長編アニメーション
- 公開年:1937年(日本公開は1950年)
- 制作:ウォルト・ディズニー・プロダクション
- 特徴:世界初のカラー長編アニメーション映画として大ヒットし、多くの賞や栄誉(特別アカデミー賞など)を受け取りました。
- あらすじ(ざっくり):
邪悪な女王(イビルクイーン)に命を狙われた白雪姫が森へ逃げ込み、七人の小人たちと暮らし始める。女王は毒リンゴで白雪姫を眠り(死に?)に陥れるが、最終的には自らの行いが原因で滅び、白雪姫は王子に救われる。
“ディズニーアニメ第一号”として歴史的意味があるのはもちろんですが、数十年経っても色あせない映像美が見どころです。森の描写や動物たちの動きが、1930年代にここまで表現できたのか……と驚かされるほど。ふんわりした光や、花・草木が揺れる感じなど、背景美術にもこだわりが詰まっています。
■ 白雪姫、意外とスキル高いな?
1. 森羅万象に優しい、心の広さ
まず白雪姫といえば、小動物に囲まれて歌うイメージが強いですよね?
そう!動物はもちろん、小人たちに対しても、実際の行動を見ていると相手の正体や外見に関係なく優しさをキープできるのが凄いなと感じました。
ひどく汚れた小屋の家具を見て住んでいるのが、“みなしご”と思って片付けを手伝う→しかし実際はおじさんたち…!!
それを考えると、白雪姫はすごい!哀れな孤児を想像して奉仕していたはずが、実際には、手すらも洗わないような不潔な禿げ上がった(=嫌悪を抱きやすい)存在だったと判明しても、驚きこそすれ、嫌悪感も悪感情も見せません。
私がこのシチュエーションだったら、ひどく警戒するしすぐ逃げ出してしまうと思います。
こういう“博愛”とも言えるメンタルって、簡単に持てるものじゃないんですよね。
昔は「悲鳴ばっかり上げてるヒロイン」くらいに思っていたけれど、実は立ち直りの早さや、誰かに声をかけて協力を引き出すコミュ力の高さがあるんじゃないかと改めて思いました。
2. 家事スキルが半端ない!
古いディズニー作品はプリンセス=家事担当、みたいなステレオタイプと言われがち。
でも、「小人の家を半日で大掃除」って相当な労働ですよ! めちゃくちゃ汚れが溜まった家を、動物の手助けがあったとはいえ、あそこまで整頓してしまう実行力は驚きです。
その上、ただ可愛いだけでなく、周囲を動かして成果を上げるリーダーシップの片鱗が見えた気がします。
子どもの頃はまったく意識してなかったけど、今見るとスキルフルな女性像として捉え直せるのが面白いですね。
3. 王子と小人たちの“死体への扱い”、ちょっと恐い…?
一方で、白雪姫が毒リンゴで“死んだ”状態になってからが不思議な展開だなあと。
- 小人たちは腐らないうちはずっと棺に入れて祀ろうとしてる
- 王子はそれを見て「どんな理由か分からないけど、お持ち帰りしますね!」みたいに動く
「いやいや、死体引き取るとか怖いんですけど…」とツッコミたくなるのは私だけでしょうか?
昔観たときは死んでしまって悲しいよね、と思っていました。
綺麗すぎるしたいを持って帰ろうとする王子がネクロフィリアと批判され続けているのは、さもありなんといいつつ、今の価値観だと正しい埋葬の仕方をしなかったこの遺体はあくまで小人にとっての都合の良い鑑賞用の存在であって、人でもなんでも無い扱いなのでは無いか?とも思えてしまいます。
ここの描写、ガチで解釈すると闇が深い…(笑)。
■ ヴィランズ:ウィックドクイーンの自己崩壊
今度は話は変わって、ヴィランズに着目します。
白雪姫が“勝つ”というより、女王が自滅する流れも当時としては斬新だったのかなと思います。
- 彼女がこだわったのは「自分が世界一の美しさでありたい」
- 結果的に“醜い老婆”の姿で死ぬわけで、これがある種の天罰的要素になっている印象
「女性同士で美を争うなんてバカバカしいよね」というメッセージなんでしょうか?
清廉な処女と妖艶な魔女、なんて描写は昔からよく目にします。
と、いうことは置いておいて、ウィックド・クイーンの注目ポイントは、
ディズニーのプリンセス映画の中でも、“悪役が自分のエゴのせいで破滅する”というパターンがすごく濃く描かれているなと思います。
今見ると「そんなに美しさに執着してたのかい!そんなにこだわる必要あるのか?」と思うようなキャラですが、そのパッションが良いし、最終的には崩れ落ちてしまうところが悲劇でもある…。
■ なぜ今、白雪姫が注目される?
- 実写版リメイクが2025年に公開予定
“雪のように白い肌”という原作設定から離れてる?とか、新しい白雪姫は勇敢で戦うらしい?など、色々話題が渦巻いていて気になる。 - 「これが本当のフェアリーテイルか!」的な現代的改変が入る可能性大
でも、一方で「原作設定を大幅に変える必要ある?」という声もあり、賛否が起こりそう。
正直、私は「どんな仕上がりになってるのか純粋に興味ある」状態ですね。アニメ版では白雪姫自身は基本“受け身”のストーリーだったし、実写でどんなふうに動くのかを楽しみにしたいです。
■ まとめ:可愛いだけじゃない白雪姫
改めて鑑賞すると、白雪姫は実はとても逞しいキャラだと感じました。いきなり殺されかけて逃げた先で、森と動物たちに助けを借りながら自分らしい生活を作り出していくパワフルさ。
それこそ、家事能力もコミュ力もピカイチだし、苦境でも立ち直るし、何よりものすごく優しい。古い時代の作品ゆえのプリンセス像に違和感を抱いていた昔の私ですが、今は「こういう生き方も強さだな」と素直に思えました。
とはいえ、王子&小人たちが「お前ら死体に執着しすぎだよ!」な面はやっぱり不気味(笑)。それも含めて、ディズニーが描くファンタジーの独特な味わいなのかなと。
ヴィランズの女王の最期は「醜い老婆として死ぬ」という皮肉な顛末で、“美”ばかり追い求める愚かさを体現しているようにも思えます。そういう点でも、白雪姫は今でも色あせない不思議な魅力を放つ1本ですね。
次はどの作品を観直そうか迷うところです。
続編としては『シンデレラ』や『オーロラ姫』こと『眠れる森の美女』あたりも候補。
もちろんピクサー方面にも行きたいし、ゆるゆる更新していきますので、よろしくお付き合いください!